押忍!一男塾(ブログ塾) 塾長の一男です。
塾の運営方法や一男の詳細なプロフィールを知りたい方はこちらを参照ください。
今回は嫌われる勇気の第二夜の内容をギュギュっと講義していきます。
第一夜の講義を受けていない方はこちらの記事からどうぞ。

誰しも対人関係に悩みはつきものですよね?
今回の講義で少しはその悩みの原因に納得できるかもしれません。
先に今回の講義の結論はこちらです。
第二夜〜すべての悩みは対人関係〜
- すべての悩みは対人関係に行き着く!
- 大事なのは「他者との競争」ではなく「理想の自分との比較」
- 対人関係は「人生のタスク(仕事・交友・愛)」に整理される
それでは今回も楽しく学びましょう!時間がない方は、気になる見出しから確認してください。一男塾(ブログ塾)開校ーー!!
自己啓発系の本なら、これ1冊で十分だと断言できるほど、素晴らしい1冊です。
講義ではあくまでも要点を伝えるのみで、実際に読む以外に本当に理解できることはありません。
「嫌われる勇気」の本書を読めば、具体例も多くかなり実践的に理解できます。
哲学者と青年の対話形式で書かれているので、読み物としても面白いです。
読んでない人はイチオシですので必ず読んでください。
![]() | 嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え/岸見一郎/古賀史健【1000円以上送料無料】 価格:1,650円 |

第二夜〜すべての悩みは対人関係〜
アドラー心理学では、人間の悩みはすべて対人関係の悩みであると断言しています。
これはアドラー心理学の根底に流れる概念でもあります。理由は以下の通りです。
- 他者がいることは前提で、対人関係に踏み出せば大なり小なり傷付く
- あなたも他の誰かを傷つけているので、対人関係の中で傷つかないことは基本的にありえない。
- 悩みを消し去るには宇宙の中にただ一人で生きるしかない。
孤独を感じるのにも他者を必要とします
- 孤独を感じるのは、他者・社会・共同体などから阻害されていると実感するから
- 仮に無人島にいても誰かのことを考える。一人の夜でも誰かのことを考える。どこかに誰かがいる限り孤独は襲ってくる。
- 個人だけで完結する悩み、いわゆる内面の悩みなど存在しない。どんな種類の悩みであれそこには必ず他者の影が介在している。
価値の問題も対人関係に還元される
価値に関する問題もすべて対人関係に還元されます。
- 価値とは社会的な文脈の上で成立しているもの
- ダイヤモンドはお金の価値が高いが、見方を変えればただの石ころ
- 1ドル紙幣の価値も一つのコモンセンス(共通感覚)ではあっても、客観的な価値はない。
- 印刷物としての原価なら1ドル分の価値はない。
仮にこの世界に自分以外の誰もいなければ、お金には何の価値もないということです。
つまり価値の問題も最終的には対人関係に還元されていきます。
私は、対人関係がなければそもそも「悩み」という概念が生まれないと捉えています。
劣等感と優越性の追求

ここでは具体的な対人関係の悩みを考える上で重要なキーワードである「劣等感」と「優越性の追求」について解説します。
劣等感 | 優越性の追求 |
理想の自分に対し、まるで劣っているかのような感覚を抱くこと | 向上したいと願うこと、理想の状態を追求すること。普遍的な欲求。 |
劣等感は、優越性の追求の対になるものです。
劣等感は誰にもあり、それ自体は悪いものではないです。
- 自らの劣等感を取り除こうと前進する
- 現状に満足せず一歩でも先に進もうとする
- 劣等感は努力や成長を促すきっかけになり得るもの
劣等コンプレックスと優越コンプレックス

対人関係から生まれる劣等感や優越性の追求が良いものに対し、良くないものが「劣等コンプレックス」と「優越コンプレックス」になります。
この状態が対人関係に悩まされている状態とも言えます。
- 何もしないうちからできないと諦めてしまうこと
- 自らの劣等感を言い訳に使う
- 一歩前に踏み出すことが怖い、現実的な努力をしたくない、今享受している楽しみ、遊びや趣味の時間を犠牲にしてまで変わりたくない
- 多少の不満や不自由があっても今のままでいたほうが楽
- 逆をいえば、〇〇さえあれば自分は成功できると言っていることと同じ
- できない自分を受け入れられないこと
- あたかも自分が優れているように振る舞い、優越感に浸る状態
- 身近な例は権威性。あたかも自分が優れていると思わせている。
- 他者の価値観に生き、他者の人生を生きている。自分の過去の手柄や栄光を話したがる
- 不幸自慢も同じ。不幸であることで特別感や優位性を出している
こうして並べてみると、昔はめちゃくちゃ該当してることが多かった・・・。こういう考えや知識を知るだけでも全然違ってきますよね
「他者との競争」ではなく「理想の自分との比較」

劣等コンプレックスや優越コンプレックスで苦しむ人には共通点があります。
それは、人生を「他者との競争」であると勘違いしていることです。
- 他者を蹴落として得られる。他者よりも上を目指す競争の意思。
- 他者との違いを認められない。違いを優劣や善悪と絡めてしまう。
- 他者は敵になる。世界は危険で不快な場所になる。
- 誤りは認めない。相手を屈服させようとする。
- 自分の成長で得られる。自らの足を一歩前へ踏み出す意思。
- 他者との違いを積極的に認める。みんな違うが対等である。
- 他者は仲間になる。世界は安全で快適な場所になる。
- 誤りは認める。相手に謝罪の言葉を述べる。
健全な劣等感は、他者との比較ではなく、理想の自分との比較で生まれるものです。
常に自分と他者を比べ、あの人には勝った、この人には負けたと考えると、劣等コンプレックスや優越コンプレックスにつながります。
サラリーマンになってからは特に「競争」は成長するために良いもの、という認識だったので衝撃でしたね・・・
仮に競争に勝っても、勝ち続けなければならないため心が休まりません。
敗者になりたくない、そのためには勝ち続けなければならなく、他者を信じることができなくなってしまいます。
必ず直面する対人関係「人生のタスク」とは?

アドラー心理学では人間の行動面と心理面のあり方について、かなりはっきりとした目標を掲げています。
- 自立すること
- 社会と調和して暮らせること
- 私には能力があるという意識
- 人々は私の仲間であるという意識
これらの目標は人生のタスクと向き合うことで達成でき、仕事、交友、愛のタスクの3つにわけ、まとめて人生のタスクと呼ばれています。
この場合のタスクは対人関係を軸としたもので、対人関係の距離と深さです。
一人の個人が社会的な存在として生きていこうとする時、直面せざるを得ない対人関係、それが人生のタスクです。
- 仕事の対人関係は最もハードルが低い。
- 成果という目標があるので、少しくらい気が合わなくても協力できるし協力せざるを得ない。
- 就業時間が終わったり転職したりすれば他人の関係に戻れる。
- 広い意味での友人関係。
- 仕事のような強制力が働かないだけに踏み出すのも深めるのも難しい関係。
- 友達が多いほど良いわけではなく、数には何の価値もない。
- 考えるべきは関係の距離と深さ。
最も難しいタスク
【恋愛関係】
- 恋愛関係になると急に嫉妬したりする。
- それだけ距離も近いし関係も深い。
- 束縛はせず、相手が幸せそうにしていたら、素直にそれを祝福することができるのが愛。
- 束縛関係はやがて破綻する。
- 自由に振る舞えると思えた時、愛を実感でき、平穏な自然な状態でいられる。
- 関係を続けるのが困難なときは別れることもできる。
【親子関係】
- 親子関係では別れることができず、親子関係の難しさはここにある。
- どれほど困難な関係でも向き合うことを回避し先延ばししてはいけない。
- 一番いけないのはそのままの状態で立ち止まること。
若い頃の私は、嫉妬からくる束縛のオンパレードでしたね。当時この考えさえ知っていれば・・・後悔先に立たず・・・
人生のタスクの回避=「人生の嘘」

様々な口実を設けて人生のタスクを回避しようとする事態を指して「人生の嘘」と呼ばれています。
今自分が置かれている状況、その責任を誰かに転嫁しようとする、他者のせいにしたり環境のせいにしたりすることで、人生のタスクから逃げている状態です。
善悪でも道徳でもなくこれは「勇気」の問題だと言われています。
この「勇気」に関しては、今後の講義で詳しく解説します。
カズオー心理学

「嫌われる勇気」の考えを、一男のサラリーマン経験や、ビジネスへの応用の点から解説します。
名付けて「カズオー心理学(笑)」!必見ですwww
悩みという意味では、仕事をする上でも、やはり対人関係が重要です。
「仕事は大変だが対人関係は良好」と「仕事は楽だが対人関係は最悪」なら、圧倒的に前者!これは理屈ではなく経験として!!
競争原理を活用するなら、個人間ではなく「組織間(チーム間、企業間など)」がオススメ
組織間の競争の場合は、組織内の対人関係には健全な劣等感が生まれやすい
第二夜 〜すべての悩みは対人関係〜 まとめ
今回は、「第二夜〜すべての悩みは対人関係〜」の内容を解説しました。
私もそうですが、対人関係の悩みは誰にとっても重要な問題です。
ですが、今回のようにその原理原則を理解すると、少し悩みが解消されたように感じる人もいるのではないでしょうか。
次回は、「第三夜〜他者の課題を切り捨てる〜」を超要約で徹底解説していきます。
この対人関係の悩みに対して具体的な解決方法が明らかになっていきます!
次回もお楽しみに!
スポンサーリンク